NO.11

Black Amber Drop

ストーンフルーツやシェリー酒のようにアロマティックな香りと甘み。
ネルドリップの濃厚かつ複雑な味わい

凝縮バランスの一滴

東日本１エリアマネージャー景山璃奈

フランネルから滴る黒い琥珀の雫。
濃厚な一滴一滴が織り成す個性の協演。
泡立つ気泡一つひとつの表情に目を配り、
一滴ずつ丁寧に抽出するネルドリップに
職人たちの熱い想いが込められた
「Black Amber Drop」

「Black Amber Drop」
それはネルドリップによる比類なき濃厚な一滴。
滑らかな口当たりで、時間が経過しても
その風味が失われることなく、それどころか
甘みさえ増してくるような
最後の一滴までおいしいと感じられるコーヒー。
上島珈琲店の本質ともいえる味わいを
ご家庭でもお手軽にお楽しみいただける、
そんなコーヒーを目指しました。

上島珈琲店を代表する
ネルドリップの味わい

人気メニューであるミルクコーヒーですが、上島珈琲店のテーマ商品のひとつです。このベースとなるコーヒーは、二つのネルフィルターを使って抽出しています。具体的には大きさの違う二つのネルを上下に置き、両方のネルにコーヒーの粉を入れ、まず上のネルにお湯を注いで通常通りに抽出した上で、そのコーヒー液をそのまま下のネルに通してさらに抽出するという、2段階を経る抽出方法です。コーヒーでコーヒーを抽出するので、とても濃厚で、すごくうまみの凝縮されたコーヒーが抽出できるわけです。非常に滑らかな口当たりで最後の一滴まで甘みが続く、このネルドリップで出せる味わいは非常に独特で唯一無二と言ってもいいほど。それをブレンドで表現しようとしたのがこの「Black Amber Drop」なんですね。

あとを引く味わいの秘密は
ブレンドと焙煎のベストバランス

このコーヒーのブレンドは、ペルーとザンビアの豆がメイン。軽めのコクと程よい酸み、まろやかな苦みが特徴のペルーは、南米特有のナッツの風味をもち、マイルドで、後味に甘みが広がるコーヒーです。一方ザンビアは、アフリカの豆らしく、フルーティーさだけでなくキャラメルやスパイスといった複雑な風味を併せ持つコーヒー。ワインの香りを持つといわれるほどアロマティックです。
ネルから滴る一滴一滴が個性の協演を織り成すと称されているように、このブレンドは、一見、個々の味わいが対立するかのように思えるコーヒー豆が、逆に見事に調和してお互いを高め合うように設計されています。それぞれを深炒りの少し手前くらいに焙煎することで、酸みと苦みを調整しているので、非常に濃厚なのに苦みはやや抑えられていて、あとを引くような甘さが感じられる。一口目を飲んでから二口目にいく前までずっと複雑な香りと甘さが口の中に広がり続けるような印象を受ける、余韻の長いコーヒーになっています。
非常に強い個性を持ったコーヒーなのかなと思われるかもしれませんが、そうではなく、苦みや甘み、酸みっていうような５角形チャートを作るとしたら、どこも尖っていない、きれいな５角形ができる印象。とてもバランスのいいコーヒーです。

ゆっくりと甘さを引き出す
ドリップ

この商品に関しては、やや温度を低めにした85度ぐらいのお湯でゆっくり時間をかけて淹れていただくと、本来の特徴が出てくるのではないかなと思います。お湯を注ぎ初めてから抽出を終えるまで、2分から、２分半ぐらい時間をかけてしっかりと淹れていただくと、甘さも出ますし、酸みが出過ぎず、コーヒーの嫌な部分は出さないようにできるので。
ミルクとも好相性で、やや濃いめに淹れていただくと、ミルクを多めに加えても、コーヒーの味が負けません。ブラックで飲んでいただいても、しっかりとコーヒーの甘さが感じられますし、いつもブラックなら、たまにはミルクをたっぷりいれたカフェオレで飲んでいただくのも良いと思います。いつもと違うようなちょっと甘い、鼻から抜ける香りを楽しめると思いますよ。

甘さのバリエーションを
楽しむペアリング

ペアリングとしては、フィナンシェがいいですね。このコーヒーの甘さとフィナンシェのバターの風味を、一緒に味わっていただくことで、フィナンシェに無かった甘さをコーヒーが出してくれるなど、補い合うようにいろいろな甘さを一度に楽しむことができます。ぜひコーヒーはブラックで。
朝の一杯としてももちろんいいですし、午後２時、３時くらいのちょっと一息つきたいような時間に飲んでいただくのもおすすめです。最近のコーヒートレンドで言うと、酸みのある浅炒りが多いのですが、浅炒りが好きな方でも、深炒りが好きな方でも、どちらでも楽しんでいただける、中間地点にあるようなコーヒーなので、「酸っぱいのは苦手だし、苦味が強すぎてもちょっとな」という方にも、とても相性のいいコーヒーだと思います。