日本紅茶~JAPAN'S BLACK TEA~

日本紅茶の歴史とは

現在は日本の多くの緑茶産地で作られている国産紅茶。
その歴史は実は戦後すぐから生産されており、長い歴史を持っています。

輸入の自由化により、インドやスリランカなどの諸外国の紅茶に押されて衰退してしまいましたが、
今またこの国産紅茶に注目が集まっています。

日本紅茶の魅力とは

国産紅茶の魅力とは、日本の四季豊かな風土で育った茶葉を使っており、
全体的に繊細で渋みが少なく香りが甘い優しい味わいが特徴としてあげられます。
特にこの国産紅茶は、南国の太陽の恵みをいっぱいに浴び、
肥沃(ひよく)な大地で育った鹿児島県産のやぶきた種などを使用し、
ストレートティーとして優しく飲みやすい味に仕上がっています。

また、紅茶の効能にはさまざまなものがありますが、中心となるのはタンニンの働きです。
中性脂肪を分解して肥満を防いだり、血糖値を下げたりと大活躍します。
他のお茶と比べても紅茶は最も多いタンニン量を誇ります。
また、タンニンはポリフェノールの一種なので、活性酸素の動きも抑制してくれます。
次にはカフェインです。眠気覚ましの効果が有名ですが、
他にも胃液の分泌を促進して食欲を刺激したり、腸炎の症状を軽減したりします。
利尿作用もカフェインの大切な薬効の一つです。

製造工程について

1.萎凋

摘採した茶葉を萎凋棚に薄く広げ、
自然萎凋にて水分の約30~40%を蒸発させます。
葉の弾力性が無くなり、爽やかなフルーティーの香りがする程度まで
萎凋させていきます。
茶葉の香りは生葉だとそれほど強くないですが、
この萎凋工程により約10倍にもなるといわれます。

茶葉がもつ約300種類もの香気成分は、
紅茶のおいしさになくてはならないものですが、
フレッシュ、フルーティー、フローラルの3要素をきめる大事な工程となります。

2.揉捻

茶葉に外部より圧を加え、撚れさせることにより、茶葉の組織細胞を破壊。
茶葉の酸化酵素を含む成分を絞り出し、酸化発酵の促進を図ります。

また、揉捻により、茶葉の形を整える作用もあります。
揉捻後は篩(ふるい)にかけられ、
篩から落ちなかった茶葉は再度揉捻機にかけられ、
全体の形状均一化を図ります。

3.発酵

室温25℃、湿度90%に近い環境下の醗酵室にて2~4時間寝かせます。
酸化酵素の働きで茶葉は緑から赤褐色へと変化して、
紅茶特有の芳香を漂わせ始めます。

発酵させ過ぎると芳醇な香りから尖った香りへと変貌してしまいます。
また、天候や環境の影響も受けやすく、「色合い」や「香」で判断するしかなく、
生産者の経験や勘に大きく左右されます。
フワっと鼻腔をくすぐる特有のふんわり感はこの工程が決め手といえます。

4.乾燥

発酵が完了しても、茶葉にはまだ約60%程度の水分を含んでいます。
酸化発酵を止めるために、
100℃前後の熱風で水分3~5%になるまで乾燥をさせます。
最後に粗熱を取り除き、茎を取り除いたら完成です。

紅茶のおいしさを決める条件として最も重要なその味わい。
その味わいを形作る、渋み・甘み・苦み、3つのバランス。
それぞれの骨格となるタンニン・テアニン・カフェインらは、
鹿児島特有の気象条件、風土、そして職人の経験と勘によって
このように出来上がります。

農園について

標高:志布志市有明町の約150メートルから曽於市末吉町までの約200メートル

畑の面積:7町歩(訳23000坪)

品種:ゆたかみどり、さえみどり、せいめい、あさつゆ、やぶきた、おくみどり

産地の特徴:茶畑は鹿児島県大隅半島、志布志市有明町から曽於市末吉町にあり、
鹿児島県は全国に先駆けて4月上旬からお茶の摘採が始まりますが、
霧島連山を臨む霧島盆地に属し、1番茶も5月の八十八夜頃が最盛期に当たる
県内でも最も遅い産地となっています。
そのため冬にお茶が冬眠する期間が長く、旨味ののった茶葉を収穫することが
できます。

生産者のおもい

~生産者の今後の夢や目標~

私どもの茶工場は鹿児島県内でも本当に小さな小さな工場であり、
ほんの少ししか作ることができません。
小さな工場、小さな茶畑だからこそ
目が行き届き繊細な管理作業を行うことができます。

お客様が『おいしい』と言って頂ける紅茶を
これからも心を込めて作っていきたいと思っています。
泣こよかひっ跳べ!の気持ちで新たな挑戦を行い、
新しい茶業界を子供達に残せればいいなと思っております。