上島珈琲店独自の方法で実現する、
なめらかでクリアな味わい
上島珈琲店でコーヒーを飲んだとき、舌触りに滑らかさを感じたことはありませんか。
雑味のなさ、時間とともに増してくるまろやかな甘みも。
それは「ネル」で淹れているから。一般的によく使われる紙のフィルターではなく、フランネルという布のフィルターを使う抽出方法です。
ネルは太い繊維が集まってできており、使用回数を重ねるうちに、コーヒーの成分が付着します。つまりお湯とコーヒー粉との接触時間が長くなるということ。そして抽出されるコーヒーの粒子は、ペーパーよりも小さめ。だからしっかりしたコクと、絹のように滑らかな舌触りをまとい、最後の1滴まで心地よい余韻を生み出すのです。
そして上島珈琲店の『ミルク珈琲』にはさらなる秘密が。なんとコーヒーを「ダブルネルドリップ」方式で抽出しているのです。一度ネルで抽出したコーヒーを、もう一度、新たなコーヒー粉を入れたネルで抽出するという、上島珈琲店が生み出した独自の方法です。もちろんその分、手間がかかります。でもこれこそが「ひと味違う」を作り出すのです。
一般的には、単に濃く淹れたコーヒーや圧力をかけて一気に淹れた濃厚なエスプレッソをベースにすることが多いミルク入りのコーヒー。でもダブルネルドリップ方式なら、2度ネルを通すことで、コーヒー液の余分な雑味や酸味がフィルターに吸着され、濃厚なコクを持ちながらも、クリアなコーヒーができあがります。ミルクやチョコレート、キャラメルなどと合わせると違いは歴然。奥深く、でもしつこさのない、繊細な味わいに仕上がるのです。
お店では「多くの方に」「すみやかに」「安定して」提供できることも大切です。そこで活躍するのが、上島珈琲店が独自に開発した「ダブルネルドリップマシン」。温度、量、注ぎ方、時間など、コーヒー職人たちのこだわりを、しっかり実現してくれます。
あるコーヒー職人が言ったそうです。「これは、私の分身なんです」と。
とはいえ、同じネルで何杯淹れ、何回使ったのか、などは人がしっかりチェックしています。営業時間が終わると、たくさんのネルフィルターをしっかり洗い、適切な温度で管理。そこまでがコーヒーのプロとしての仕事なのです。
